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インサイドセールスでよくある失敗事例と対応策

更新:2022年03月24日(木)| 公開:2022年03月24日(木)| マーケティング

インサイドセールスでよくある失敗事例と対応策

昨今デジタルを活用した施策にシフトし、マーケティングでリードを獲得し、インサイドセールスでフォローする取り組みを進める企業が増えてきています。コニカミノルタは早い時期から取り組んでおり、その中で多くの失敗を経て、成功体験につながっております。また、その経験からお客様のご支援を行っております。本コラムでは実際に体験したこと、お客様からご相談頂くお困りごとに対してコニカミノルタではどのように対応してきたかをご紹介させて頂きます。

インサイドセールスは組織を立ち上げればいいわけではなく、社内連携や目的を見失わずに進めていくことが重要です。これから取り組む方も既に取り組んでいる方にも参考にして頂けるよう5つのポイントを解説していきます。

アポイント重視のテレアポ部隊になっている

インサイドセールス立ち上げ直後は特に会社内で求められるものがアポイントの獲得件数になりがちです。インサイドセールスで悩みを抱えている企業の殆どが陥りがちなポイントになります。

インサイドセールスとは

インサイドセールスの活動は「未来の顧客」に対して友好的な関係を築くために、電話を通してヒアリングを行い、顧客に有益な情報を提供し続けることになります。そのため、見込み顧客として温め続け、信頼関係が築かれた状態で商談を営業にパスしていきます。

テレアポはあくまでアポイント取得を目的としており、短い期間でいかにアポイントを量産できるかという形で活動しています。

そのため、インサイドセールスは中長期的に顧客とコミュニケーションを取ることを前提としており、アポイントの数ではなく質を重視し活動します。

対応策

インサイドセールスの役割を社内でしっかりと理解頂けるためのコミュニケーションをとることがまず必要です。取り組み開始時はテレアポ部隊と思われがちで、長期的に顧客とコミュニケーションを取る意義が理解されないことが多いです。

以下のポイントを社内で理解頂けるような活動を行うことが重要です

  • 顧客は大きく「未来の顧客」と「今すぐの購入が期待できる顧客」の2つに分けられる
  • 従来の営業(フィールドセールス)だけで両方を同時にカバーするのは難しい
  • 従来の営業は迅速な対応や顧客ごとの提案が必要となる「今すぐの購入が期待できる顧客」を担当する
  • インサイドセールスは提案機会を逃さないために「未来の顧客」と定期的にコミュニケーションを取る

インサイドセールスの稼働が低く、リードの待ち状態

インサイドセールスはウェビナーや資料ダウンロードなどマーケティング施策で獲得したリードとのコミュケーションが中心となることが多いです。しかし、各施策で安定してリードを獲得することは難しく、タイミングによってはインサイドセールスがフォローするリードが足りなくなることもあるかと思います。その場合インサイドセールスの稼働が下がってしまい、待ちの状態になってしまいます。

対応策

上記のインサイドセールスの活動はSDR(sales development representative)と言われるもので一般的にSDRはマーケティング部門が創出したリードをフォローし、商談化したものを営業へヒアリング内容と合わせて引き継ぐ役割になります。

もう一つの活動方法としてはBDR(business development representative)があります。SDRは既に自社に興味を持って頂いている方に対するアプローチになりますが、BDRは接点がないターゲット企業を中心に新規開拓を行うアプローチになります。両方の活動を組み合わせて稼働を上げていくことが重要になります。

予めインサイドセールスが月次もしくは週次でかけるべき電話のコール数と実際に会話ができた接続数をKPIとして設定し、KPIに対する稼働の状況を週次でチェックする運用を行います。その後、稼働が下がっているもしくは下がる見込みがわかったタイミングでBDRに取り掛かることで稼働率を維持する事が可能になります。

インサイドセールス内でのノウハウ蓄積・共有を行えていない

インサイドセールスはお客様と1対1で対応することとなり、基本的には電話の架電数に合わせて個人のスキルが伸びていきます。ただし、1対1でしかコミュニケーションを取らないので、上手くいかない時、困っているときもすべて自分で対処しなければいけないと考えてしまう方も少なくありません。結果考えすぎて話が詰まってしまうことや質問しすぎて敬遠されてしまうなど悪循環に陥ります。

対応策

インサイドセールス立ち上げのタイミングや新たなメンバーが加わった場合は2~3日に1回振り返りの時間を設けることをおすすめしております。

慣れてきた場合でも施策の内容次第で上手くいかないケースもあるため、関係者で週に1回ほど集まり、結果を共有する場を設けてください。

振り返りの際に確認・共有すべき事項は以下のようなポイントになります

  • 聞かれて詰まってしまったこと
  • よく言われるキーワード
  • 上手くアポイントになったもしくは会話が弾んだ要因
  • よく聞かれること

また、定期的に録音データを聞いてフィードバックする共有会を開くことも効果的かと思います。

まずは困っていることを全員で共有し、全員で解決策を見つけ出す場であり、うまくいくための方法を共有しあえる場・雰囲気作りを心がけることが改善に繋がります。

マーケティングへフィードバックできていない

マーケティング組織でインサイドセールスは顧客と直接的な接点を唯一持てる存在になります。マーケターやWebコンテンツを担当しているメンバーは具体の顧客と直接的な接点がない中で、関係者間でペルソナを立て、その人に興味を持っていただくための施策を行っております。

そのため、結果として数値的な部分で良かった悪かったについては判断できますが、実際の生の声は知るすべがありません。

対応策

下記をフィードバックすることで、マーケティング施策の効果が上がり、結果的にインサイドセールスでフォローする際にもスムーズにコミュニケーションが取れるようになります。

  • なぜ資料ダウンロード・セミナー申し込みをしてくれたのか
  • お客様がよく口にするキーワード
  • 施策・コンテンツに対する実際の反応
  • フォロー対象の顧客の傾向

営業とのコミュニケーションが軽薄

インサイドセールスはマーケティングで獲得したリードを温めて、ベストなタイミングで営業へ引き渡す役割を持っております。しかし、インサイドセールスから営業へ渡すだけでそれ以降アクションしていないケースもあります。この場合、渡したリードが良いものであったのか、より良くしていくために何が必要かわからない状態になります。

この状態が続くとマーケティングから渡されるリードの質が下がり、営業からの協力が得られなくなり、マーケティング全体の効果が下がります。

対応策

インサイドセールスから渡したリードに対してはインサイドセールスが主体となって状況を追いかけてください。個別に追いかける必要はないですが、定期的に営業と打ち合わせを行い、引き渡したリードの商談結果がどうだったのか、良かった点、悪かった点をフィードバックしてもらうようにしてください。

また、営業が商談でどのような話をしているのかなどを聞くことでインサイドセールスの電話の質も向上していきます。

まとめ

インサイドセールスの活動をする上でよくある困りごとを5つ紹介させて頂きました。すでに取り組まれている方もこれから検討していく方も上記のポイントを参考にして頂けると幸いです。

インサイドセールスは営業同様に顧客とのコミュニケーションが中心になりますが、様々な部門の中心にいる立場にもなります。そのため、顧客とのコミュニケーションだけではなく、社内でのコミュニケーションも必要となってきます。社内の関係各所とフィードバックを行えるような環境、体制を作ることがマーケティング施策成功に繋がります。

インサイドセールスの立ち上げを検討している方やインサイドセールスに課題感をお持ちの方は、ぜひ、コニカミノルタにご相談ください。自社のマーケティング活動とお客様支援で培ったノウハウからより良い体制作りをご支援致します。

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