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CMSって何?CMSの種類と特長比較

更新:2020年11月9日(月)| 公開:2020年11月9日(月)| CMS

Webサイトの運用を担当されている方は「CMS」という単語を一度は聞いたことがあると思います。また、実際に自社のWebサイトの更新でCMSを活用している方も多いかと思います。
ある調査によると、世界のCMS導入率は2020年10月時点で60%と、多くのWebサイトがCMSを活用して運営しているというデータもあり、現在はWebサイトを運用していくにあたって欠かせないツールとなっています。

今回のコラムでは、CMSの種類と主なCMSの特長をご紹介いたします。

出典:Historical trends in the usage statistics of content management systems

CMSとは

以前ご紹介した「導入前に見ておきたいCMS比較一覧」でも触れましたが、CMS(Content Management System)とはWebサイトのコンテンツを管理するシステムのことです。ただ最近ではマーケティング機能が付いているCMSがあるなど、コンテンツ管理という枠を超えて、CMSの活用が進んでいます。

ライセンス形態

CMSのライセンス形態には大きく分けて3つあります。

1.オープンソース(無償)

オープンソースを基に開発されたCMSで、原則ライセンスは無償で公開されています。WordPressやDrupalなどは利用ユーザーの多いCMSとなります。拡張機能(プラグイン)も多くが無償で公開されているため、カスタマイズの自由度が高い反面、製品自体のサポートや保証などがなく、セキュリティリスクが発生した場合に迅速な対応が難しいリスクが存在します。導入にあたっては、社内体制でこれらの対応が可能な場合に限定した方がよいと言えます。

2.商用パッケージ(有償)

有償かつ個別に環境開発が必要となるCMSで、現状主流の提供方法と言えます。代表例としては、TeamSite、PowerCMS、HeartCore、NORENなどが挙げられます。メーカーサポートも有償提供されているため、バージョンアップやトラブルへのサポートが充実しており、運用者向けのマニュアルが完備され、教育体制も整っています。環境ごとに個別対応が必要であることから、導入コスト(ライセンス費用、構築費用)の幅が広く、導入規模や利用されるユーザー数、要望する機能によって慎重に選定が必要です。

3.商用SaaS(有償)

商用SaaS型CMSは、サービスを提供している企業のサーバ上のCMSを、インターネット経由で利用する形式となります。独自でサーバを準備する必要がなく、バージョンアップなどの対応も提供企業側でサポートがあることが一般的です。主な例としてパッケージ製品であるMovable Typeと同等機能をSaaS形式で提供するMovableType.netなどがあります。

機能別分類

CMSの機能としては大きく分けて4つの分類があります。

静的CMS

CMSと公開用Webサーバが独立した構成となっており、CMS側で作成・生成したHTMLファイルを、公開用Webサーバへ配信することで、コンテンツを公開します。CMS自体が公開環境とは分離しているため、外部からの侵入を受けづらく、セキュリティを担保しやすい点が特徴です。また、公開環境も原則静的なHTMLファイルでの公開となるため、大量のアクセスの場合も負荷がかかりにくい点もメリットがあります。

一方で、アクセスする個人ごとに表示内容を変更するマイページ機能などに代表される動的機能の対応については、CMS以外のサービスやソリューションの組み合わせが必要となります。静的CMSの代表例は、TeamSite、PowerCMS、NORENです。

動的CMS

CMSと公開用Webサーバが原則一体化しており、ユーザーのリクエスト(ブラウザ表示時)に応じて、HTMLを生成してコンテンツを公開します。ユーザーのアクセスの度にHTMLを生成するため、検索機能や予約機能、マイページ機能などの動的な対応が可能となります。

一方で、静的なHTML生成が難しい場合が多く、グローバルサイトで主に活用されるCDNの導入にあたっては注意が必要です。またCMSとWebサーバが一体化していることから、大量のアクセス時にはサーバへの負荷が高くなる傾向があるため、導入時にはインフラ設計も慎重に行う必要があります。動的CMSの代表例は、HeartCoreです。

※CDN(Content Delivery Network):大量のアクセスや遠隔地からのアクセスを安定かつ円滑に表示させるために、公開用Webサーバ(オリジナルサーバ)からWebコンテンツを複数のキャッシュサーバにコピーして配信する方法。グローバルサイトや大規模なサイトなどで利用されることが多い。

ハイブリッドCMS(静的・動的)

商用パッケージCMSの中では、静的と動的の両方の長所を持ったCMSも存在します。
ページ単位やカテゴリー単位で切替なども可能となりますが、設計・構築難易度が上がりやすく、長期的な管理を視野に入れた導入計画が必要です。

主なCMSの特長

世界には数百ものCMSがありますが、その中から日本国内で利用されることが多く、コニカミノルタでも扱ったことがある商用CMSについてご紹介いたします。

TeamSite / 静的

ライセンス金額:
個別見積

特長・備考:
多くのグローバル企業が採用しており、数万ページもの膨大なコンテンツを管理するための機能を複数持つ、エンタープライズ向けCMSです。
詳しくは「エンタープライズCMS TeamSite導入支援・構築・運用保守」をご覧ください。

関連コラム:大規模CMSの定番「TeamSite」その優位性とは?

NOREN / 静的

ライセンス金額:
個別見積

特長・備考:
基本的に静的ベースのCMS。幅広いサイト規模にも対応でき、Webサイトの安定運用や高いパフォーマンス、セキュリティ対策のアーキテクチャを持つ。NOREN6では、このコンセプトを継承しつつ、リアルタイムにコンテンツを見せたい、ダイナミックに閲覧者に最適化したコンテンツを表示したいといったニーズに対応するための機能を持ちます。
詳しくは「エンタープライズCMS NOREN導入支援・構築・運用保守」をご覧ください。

HeartCore / 動的

ライセンス金額:
個別見積

特長・備考:
Webを運用するために、必要な機能が揃ったあるオールインワンパッケージとなった動的CMSです。コンテンツ管理・サイト構築としてのCMSの役割だけでなく、SNS連携・EC・CRM・ビッグデータ等のデータ連携もでき、マーケティング支援の機能も持ちます。

PowerCMS / 静的・動的

ライセンス金額(例):
PowerCMS プロフェッショナル版:600,000円(税抜)
※1サーバ / 無制限ユーザーライセンス、初年度年間サポート

特長・備考:
CMSの中でも比較的安価でありながら、拡張性を有したCMSです。テンプレートによるページ生成、自由にパーツの組み合わせでページ生成することが可能です。
詳しくは「エンタープライズCMS PowerCMS導入支援・構築・運用保守」をご覧ください。

Movable Type / 静的・動的

ライセンス金額(例):
Movable Type 7:90,000円(税抜)
※1サーバー・無制限ユーザー、初年度メンテナンス(1年)付属

特長・備考:
アクセス負荷に強く、信頼性が高く、ブログで用いられることの多いCMSです。ソフトウェア購入となるため、Webサーバ、CMS/DBサーバが最低限必要となります。個人利用の場合は無償で利用することができます。

まとめ

このように一口にCMSと言っても、様々な種類があり、機能や特徴が異なっています。高額なCMSが高機能で、使い勝手が良いかと言うとそうではなく、実現したい運用方法やサイトの規模等によっては、上手く活用できない状態になる可能性もありえます。
CMSの導入やリプレイスを検討する際は、本コラムの機能分類や主なCMSの特長を参考にしていただければ幸いです。

なお、コニカミノルタでは、自社でもこれまでTeamsiteをはじめ、いくつものCMSの導入実装の実績がありますし、大規模・中小規模問わず、サイト規模や実現したいことをヒアリングの上、CMSの選定から導入実装まで、多くのお客様のご支援をしてまいりました。その経験をふまえ、プロの専門的視点からお客様のWebサイトに最適なCMSのご提案をすることが可能です。
CMSの導入検討をされている方、もしくは現在お使いのCMSから他のCMSへの入れ替えをご検討中の方、CMS選びに迷ったら、ぜひ一度、コニカミノルタにご相談ください。

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