平成30年度 総務省 IoTサービス創出支援事業の委託先に選定
平成30年度 総務省「IoTサービス創出支援事業」に係る公募において、コニカミノルタジャパンを代表とするコンソーシアムより提案しておりました「離岸流立入検知による水難事故防止と安心・安全な海洋レジャーの町の実現」が事業委託先の選定を受け、2018年7月4日、今回の実証事業の舞台である御宿町にて記者発表を行いました。今回、取り組む実証内容とあわせ、当日の様子をご案内します。
総務省 IoTサービス創出支援事業概要
2017年6月9日、内閣府より発表されました「経済財政運営と改革の基本方針2017」において、「中長期的 な成長を実現していくために、近年急激に起きているIoT、ビッグデータ、AI、ロボ ット、シェアリングエコノミー等の第四次産業革命の技術革新を、あらゆる産業や社会生活に取り入れることにより、様々な社会課題を解決する Society5.0 を世界に先駆けて実現する」ことが提言されました。
これを受け、地域発の先導的な IoT サービスの創出・展開を後押しする実証事業として総務省が「IoT サービス創出支援事業」 を企画し、2018年3月16日、「生活に身近な分野において、地域の課題解決に資するIoTサービスの実証を通じて、そのリファレンス(参照)モデルを創出・展開するとともに、必要なルールの明確化等を行う」ことを目的としたIoTサービス創出支援事業の公募が発表される。
※詳細は以下よりご確認いただけます。総務省サイトへ遷移します
提案概要
今回、コニカミノルタジャパンを代表とする産学連携のコンソーシアムを組織し、千葉県御宿町を舞台に「離岸流立入検知による水難事故防止と安心・安全な海洋レジャーの町の実現」を目指すIoTサービスを構想、総務省への事業提案を行い、委託先として選定されました。
私たちは、弊社製品のネットワークカメラ MOBOTIX を用い、海岸の定点画像の収集と、ディープラーニングを用いた画像解析による離岸流の検出、及び検出エリアへの人の立入を検知、そしてそれらの情報を即時に適切なデバイスへ通知することを通して、水難事故防止・早期救助/救命に貢献するIoTサービスの開発に取り組みます。
コンソーシアムについて
コンソーシアム構成組織 | 主な役割 |
---|---|
コニカミノルタジャパン | 弊社ネットワークカメラ MOBOTIX を活用した IoTサービスの開発 |
中央大学 |
IoTサービスの実証成果の検証・評価、またそのために必要な有識者委員会の設置 |
日本ライフセービング協会 | 海辺の監視・救助活動におけるIoTサービスの実運用とルールの策定 |
千葉県御宿町 | IoTサービスの導入場所の確保と住民への周知を含む、運用ルールの策定 |
地域課題と実現を目指すIoTサービスとの関係性
離岸流について
溺水を誘う、沖へ向かう強い流れ
離岸流 (りがんりゅう)、英語では「リップ カレント / Rip Current」と呼ばれ、海岸に打ち寄せた波が沖に戻ろうとする時に発生する強い流れ(画像参照 *1)を意味します。
離岸流に巻き込まれてしまうと、泳ぎに自信のある方でも流れに逆らって泳ぐことは難しく、日本の海岸線における水難事故の約6割 *2 を占めるとされる非常に危険な自然現象。
*1 Surf Life Saving Australia 提供画像を加工
*2 日本ライフセービング協会提供情報より
記者発表当日の様子
メディア掲載事例
記者発表当日は、多くのメディア関係者の皆さまにお集まりいただき、コンソーシアムで取り組んでいく活動を紹介いただきました。
今後の抱負
私たちはコニカミノルタでは、イノベーティブな発想と多様性に満ちたパートナーとのオープンかつ諦めない意志の連帯よって成立するコラボレーションが、従来にない価値を生み出し、そしてお客さまの課題の解決 ・「新しい価値の創造」につながると信じています。
今回の取り組みは、私たちが大事にしている価値観を体現する貴重な機会と捉え、コニカミノルタが保有するアセット、今回の実証に用いる MOBOTIX のテクノロジー等を結集し、また何よりも強い情熱をもって、「離岸流立入検知による水難事故防止と安心・安全な海洋レジャーの町の実現」を目指すIoTサービスの実現に向け取り組みます。
そして得られた知見・ノウハウは、更に多くのお客さまの課題や社会問題の解決に資するソリューションへと発展させていきます。
事業推進メンバーよりプロジェクト始動によせて
日本の海水浴場で発生する水難事故の約6割が離岸流に起因するものですが、今回のIoTシステム構築により離岸流に起因する事故の50%を削減する目標を設定し、総務省の支援を得てサービスの開発に臨みます。
今回の試行は御宿町の協力、ご支援により実際の海水浴場で効果測定を実施できる事が大きなポイントとなりますが、この結果を経てコンソーシアムで協調する中央大学・日本ライフセービング協会との連携より、国内の海水浴場への展開、及び、海外で日本同様離岸流による事故発生を課題として抱えている各国への展開を推進することを計画しています。
右画像:日本ライフセービング協会提供
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