24時間365日の火災対策を実現
自動車「100%」リサイクルの現場を支える
西鉄メタル株式会社(旧 九州メタル産業株式会社)様
事例概要
さまざまな産業廃棄物の処理・再生に取り組まれている、西鉄メタル(旧九州メタル産業)様。リサイクルでは金属などを分類した後に残るシュレッダーダストが必ず残り、素材の特性ゆえに自然発火の可能性を排除できません。そこでダストの発熱を24時間365日検知するため、コニカミノルタのサーマルカメラを導入。散水システムと連携し、発火前に予防できる態勢を実現しました。確実な検知に加え業務効率化も可能になり、新工場への導入も検討しています。
課題
- 温度上昇の監視に必要な人手が不足
- 夜間や休日の温度上昇監視が困難
- 散水システムが手動のため発熱時の迅速な対応に課題
解決策
- サーマルカメラにより24時間365日発熱を自動検知
- 散水システムと連携し、発熱時に自動散水可能に
- リモートで監視可能になり、現場の省力化を実現
導入の背景
多様な廃棄物リサイクルで資源循環型社会に貢献
「資源小国」と言われる日本。大量消費・大量廃棄から資源循環型社会への転換を求められてきました。西鉄メタル(旧九州メタル産業)様はその重要性をいち早く認識し、資源循環型社会への貢献を目的として1972年に設立。現在は主に廃自動車、廃家電品などのリサイクル事業や産業廃棄物処理を行っています。自動車については100%のリサイクルを実現しています。
同社の特徴は、九州に2台しかないという2,000馬力の大型シュレッダーを所有していることです。タイヤやバッテリーなど別途処理するものを外した後の車両を、丸ごと破砕できるパワーを持っています。そこで生じた破砕物は、鉄、アルミや銅などの非鉄金属、プラスチック、その他の残渣からなるシュレッダーダストなどに分類。回収した各種マテリアルをリサイクルし、シュレッダーダストもセメントの原燃料として再資源化しています。
発熱しやすいダストの夜間・休日の監視に課題
このシュレッダーダストには熱を持ちやすいという特性があります。西鉄メタル様では以前から、さまざまな方法で防災に取り組んできました。業務・安全推進課長の岩坂徳昭様は、「最初の頃は手で触ったり、温度計を挿して計測したりしていました」と説明します。
赤外線の検知器を経てタブレット型のサーマルカメラを導入しましたが、人が操作する点は変わらず、夜間や休日の検知が課題でした。散水システムもありましたが、やはり人による操作が必要。夜間や休日に温度上昇を検知したとしても、誰かが現場に駆けつける必要がありました。
課題を解決するため、取締役工場長の梅﨑直樹様は調査を開始。環境展に出向きました。「出展していた製品の多くは、火の発生を検知するものでした。しかしそれでは対応が遅れてしまうため、熱を持った時点で検知できるものを探しました」と梅﨑様は話します。
梅﨑直樹様 西鉄メタル株式会社 取締役 工場長
岩坂徳昭様 西鉄メタル株式会社 業務・安全推進課長
その中で目にとまったのが、コニカミノルタが日本国内向けに提供するサーマルカメラMOBOTIXです。興味を持った梅﨑様は、その後コニカミノルタが開催したWebセミナーを受講。手応えを感じ、導入に向け動き出しました。
導入の効果
サーマルカメラを散水システムと連携・コスト効率の高い配置で全体を監視
西鉄メタル様はサーマルカメラ導入にあたって、既設の散水システムおよび契約する警備会社との連携を求めました。
「物理的には可能なはずと考えてはいましたが、実際にはどうか分からなかったため、コニカミノルタに相談したら連携対応を快諾いただきました」(梅﨑様)
なお、問い合わせ先や事務処理などの集約のため、散水システムとサーマルカメラの連携システム全体の取りまとめは西鉄メタル様から産業機械・環境機器の専門商社に依頼されています。
導入にあたっては、コニカミノルタのエンジニアと現地で最適な設置位置などを検討。サーマルカメラは計4台設置しています。現在は倉庫が2つあり、1つの倉庫につき3つあるピットを、それぞれ2台のカメラで監視する体制を取りました。工場長代理を務める石川賢一様は「コストとの兼ね合いを考慮し、全体が漏れなく監視でき、かつ最も効率的な台数と設置場所を相談して決めました」と話します。
石川賢一様 西鉄メタル株式会社 工場長代理
実際の温度上昇に瞬時に対応・自動散水で発火を防ぐ
サーマルカメラによる監視システムは、2025年7月に稼働をスタート。実はシステムの導入直後に、夜間発報がありました。梅﨑様は、「スマートフォンに動画付きで状況を伝える連絡が来ました。巻き戻して確認したところ、瞬間的に熱が上がっていました。警備会社に確認すると、散水システムが稼働したらしく熱は無事に収まっていたとのことでした。温度は一度上がり始めると速い。サーマルカメラの設置だけでなく、散水システムと連動させることで自動的に対処できる体制にしておいて本当によかったと実感しています」と振り返ります。
この出来事を踏まえ、録画データの長期保存が可能な契約に変更。後からの検証が容易にできるよう、体制を強化しました。
面積の広いダスト倉庫を2台のサーマルカメラで常時監視する
サーマルカメラMOBOTIX。サーマル映像と可視映像(実際の映像)の同時撮影を、高画質かつ広範囲にわたり実施できる
散水システムとサーマルカメラが連動し、温度上昇を検知すると自動で散水が行われる
もう1つの倉庫にもサーマルカメラを設置。今後建設予定の新たな処理施設にも導入見込みとなっている
火災防止だけでなく業務効率化にも寄与
サーマルカメラと散水システムの連携は、業務効率化にも役立っています。シュレッダーダストはホコリが立ちやすいため、時々散水をしてホコリを沈めています。従来は、散水バルブを直接開閉していました。
倉庫の横に設置された散水システム
「散水バルブはピットが見えないところにあり、少し遠いので毎回行くのが大変でした。現在は見えるところにスイッチを付けたので、バルブの場所まで行く必要がなく、状況を見ながら散水できるようになりました。また年末年始などの長期休暇の際は、従来管理職が交代で巡回監視をしていましたが、自宅から状況を確認できるため、巡回が不要になり助かっています」(石川様)
サーマル映像と実際の映像を並列させ、事務所から現場の石川賢一様 状況を常に表示できる
サーマル映像と実際の映像は、スマホからも常時確認できるようにしている
さらに岩坂様は、「人力だけで常時監視はできません。導入後は見に行かなくても状況を把握でき、常時監視が可能になりました。加えて今まで現場に行くための移動時間を、他の業務に使えるようになったことが大きいですね」と話します。
サーマルカメラはサーマル映像と実際の映像を並べて表示するため、通常業務における、温度上昇以外の現場状況確認にも役立っています。石川様は、「事務所から状況が分かるので、稼働状況を把握しやすくなりました」と評価しています。
今後の展望
新たな処理施設を建設・監視システムを追加導入へ
サーマルカメラは誤検知を防ぐため、重機のエンジンなど火災にはつながらないが熱を持つ物体を、できるだけ検知しない設定が可能です。西鉄メタル様でも日中は現場に人がいるため、あえて検知しないように設定。退社時に監視モードに変更し、温度上昇を検知できるようにしています。
成長を続ける西鉄メタル様は現在、新たな処理施設の建設を予定しています。そこでも現在と同様のサーマルカメラと散水システムを連動したシステムを導入予定です。梅﨑様は、「サーマルカメラと散水システムと連動して本当によかったと感じています。大変満足しています」と話しました。
コニカミノルタの火災予防ソリューション 満足ポイント
- 散水システムや警備会社への通報など、他のシステムとも柔軟に連携できた
- 無人でも24時間365日、常に発熱を監視できる体制を実現できた
- サーマル映像と実際の映像の並列表示で、現場の状況把握にも役立った
お客様プロフィール
| 名称 | 西鉄メタル株式会社(旧 九州メタル産業株式会社) |
|---|---|
| 住所 | 福岡県北九州市小倉北区西港町62-4 |
| 創業 | 1972年5月 |
| 事業内容 | シュレッダー等による金属くずの加工処理及び売買、産業廃棄物・一般廃棄物の処理及びその再資源化、各種広域認定処理、自動車運送事業及び自動車運送取り扱い事業 |
| URL | https://nishitetsumetal.jp |
廃自動車や家電から極めて高い比率で資源化を行うリサイクル事業を展開。廃棄物から鉄や非鉄金属を種類ごとに分別し、それ以外のシュレッダーダストまで徹底的に資源として再生する。環境保全にも力を入れ、2022年には使用電力を100%再生可能エネルギーに転換。北九州市の「脱炭素先進企業」に認定されている。西日本鉄道のグループ会社。
記載されている情報は取材時のものであり、閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。(取材日:2026年3月)
西鉄メタル株式会社様の事例はPDF版でもダウンロードいただけます。
従来の消防用設備だけで十分ですか?火災予防の最新情報を無料ダウンロード
日本国内における火災の発生状況やリスク、一般的な火災対策とサーマルカメラとの違い、コニカミノルタがご提供する火災予防ソリューションのご紹介をまとめた資料をご用意しています。
詳細は以下よりダウンロードしてご確認ください。
お問い合わせ
コニカミノルタ ジャパン株式会社
製品に関するご質問、見積依頼、検証機レンタルお申し込みなど、ぜひお気軽にお問い合わせフォームからご相談ください














