製造業で進むAIカメラによる業務効率化と省人化の活用事例
現場での問題解決のため、人事異動や人員を増やす方法をお考えの企業の方へ、AIカメラの活用事例をご紹介します。現在活用されている監視カメラの役割は、ただ映像を録画するだけにとどまりません。画像解析が可能な AIカメラを活用すれば、業務の効率化や省人化を実現しつつ、確かな品質管理や安全性を高めることも可能になります。
ただ製造業の現場では、「過酷な環境なのでカメラが機能しないうえに、すぐに壊れてしまう」「メンテナンスや解析の手間とコストばかりかかっている」と、うまく活用しきれていない現場も多々あるのではないでしょうか?
今回は、AIカメラを上手に活用し、製造業の人手不足の解消や効率化に繋げる活用事例について解説します。施設や工場などの働く現場にて導入をご検討の方は、ぜひご覧ください。
AIカメラで現場の人手不足を解消する方法
人手不足に悩む企業や、もっと従業員の作業時間や負担を減らしたい現場では、最新テクノロジーを採用するという方法もあります。製造業にテクノロジーを取り入れて、業務効率化と人員を減らす省人化にはいくつかの方法がありますが、AI技術を利用した監視カメラの活用事例を参考にしてみてください。
近年では AI技術を採用することで、より高性能な認証や解析技術が活用できるようになりました。人間以上に細かな情報をキャッチできる画像 AIを導入すれば、省力化やコスト削減にもつながるでしょう。高度なAIカメラと聞くと、「設定や操作が難しいのでは?」と感じる方も少ないかもしれません。ですが、最新のAI技術を搭載したカメラは、一定の目的に必要なデータを学習済のものも多く、昨今では設置後に即使用可能なようパッケージ化されているものも増えてきています。
監視カメラは防犯対策のために活用するイメージがありますが、現代では幅広い目的にて利用されています。建設現場や工場、施設の一部の活用事例をみてみましょう。
製造業におけるAIカメラの活用事例
製造現場においてAIカメラは安全性向上・省人化・効率化に大きく貢献します。特に人手不足や多拠点管理に課題を抱える企業にとって、導入効果が高い分野です。

危険区域への侵入を自動検知
作業員が立ち入り禁止区域に入った場合、AIが即座に検知してアラートを発信。安全管理を強化します。
管理者の働き方改革を支援
複数の工場や現場の映像を一元的にモニタリングし、現場に行かずに状況を把握・指示できる体制を構築します。
電源が取りにくい場所でも遠隔監視
電源やネットワークが確保しにくい現場でも、バッテリー駆動やモバイル通信を活用して、遠隔からの映像監視を可能にします。
フォークリフトとの接触事故を防ぐ
作業員と車両の接近をAIカメラで検知し、リアルタイムで警告を出すことで、構内での接触事故を未然に防ぎます。
車両出庫時の安全確認
出庫する車両の周囲に歩行者がいないかをAIが自動で確認し、危険があれば警報を発することで、出入口での事故を防止します。
火災の兆候を早期に察知
温度変化を検知できるカメラを使い、設備や配線の異常加熱を早期に発見。火災のリスクを低減します。
人手不足だけでなく、負担軽減させたい時や、人では不可能な作業を任せたいときにも、AIカメラはおおいに役立ちます。導入を検討する前に、まずは現場に適したAIカメラの選び方を知っておきましょう。
確かな業務効率化を図るAIカメラとは?
AIカメラにはさまざまな種類がありますが、場所に適したカメラを選ぶ必要があります。用途や場所、目的によって使用できるカメラは異なるため、まずは下記のように、設置したい場所が持つ課題をピックアップしてみましょう。

広い工場を隅々まで監視するために複数のカメラを設置していたが、高温・湿度や粉塵などによる故障が多く、何度も交換が必要で手間とコストがかかるケースもありました。施設や工場によって、最適なAIカメラはそれぞれ異なります。選び方や取り付け方、使用後のサポートまで十分でないと、業務効率化や省人化には至らないでしょう。まずは課題を洗い出し、人員を割く必要があるのか。AIカメラで補える業務はないのかを探ってみましょう。
あらゆる製造業の現場に対応できるおすすめのAIカメラ
AIカメラの導入をご検討ならば、コニカミノルタジャパンが取り扱う「MOBOTIX」をご検討ください。MOBOTIX とは、エッジコンピューティングや高度な画像圧縮技術など知性を統合したネットワークカメラです。IP ネットワークカメラの先駆者として、「人の目」を超えた技術をご提案いたします。動体検知機能に加え、温度や単位時間あたりの温度の変化量、人物や車両の識別や色の変化を察知し、通知やアラームにてお知らせします。
屋外や夜間の監視だけでなく、ハイセキュリティーなエリアも全方位ネットワークカメラにて監視を行い、鮮明な画像を低データ量にして統合、解析して出力することで、課題のピックアップや問題解決へと導きます。MOBOTIX 製品とシステムは、アメリカ国防政策を規定した米国国防授権法 (NDAA)の 100%準拠しています。最高品質と共に、分散型セキュリティソリューションの基準を設定した製品のため、多くの業界にて安全に使用可能です。
AIは本来、アノテーションなどの面倒な作業が伴います。判定の基礎となる教師データを作りこみ、AIに「これは○○である」と覚え込ませるアノテーションは、導入先ごと個別に設定や登録をしなければなりません。特に映像を使ったAIでは、カメラの撮影角度や距離、昼夜や天候による光の加減等で被写体の見え方が大きく変わることとなりこの設定作業が大きな負担となります。
そのため、導入後には何度も担当者が現地に出向いて作業をするか、企業内にて社員が登録作業をする必要がでてくるため、実働させるまでには多大な時間と費用がかかります。MOBOTIXならば「人」や「車」にかかる教師データがAIに登録済みのため、設置工事後すぐに使えます。
知性を持ったAIカメラMOBOTIXの機能
製造業・建設業の現場で活用されているMOBOTIX。さらにディープラーニングを活用し、より進化した物体検出機能「MxAnalytics AIアプリ」を内蔵した、MOBOTIX 7 シリーズをご紹介します。MOBOTIX 7 シリーズの主な機能は下記のとおりです。
- 人と一般車両だけでなく、バスやトラック、バイク、飛行機、船、動物などをそれぞれ判別
- 方向検出アラームにより、特定の方向からの動作を検知
- 人や物体の挙動データをカウントし収集
- 動きの多寡に基づいて色分けするヒートマップ機能
- 特定の領域内を通過した動体をカウント
- -40~65°C でも動作可能、屋外モデルであれば防塵防水規格 IP66 および耐衝撃規格 IK10 の高い対候性
- ネットワーク等の負荷やシステムコストを軽減する分散型システム
- 各センサーが検知した情報を、多様な機器に連携して信号発信
- カメラのオーディオ機能と IP 電話の仕組みを活用した双方向コミュニケーション
- iOS デバイスをモバイル監視ステーション化できる MOBOTIX App
- 多くのコーデックサポート(H.264、H.265、MxPEG +および MJPEG)
上記をより、具体的に想像できるよう解説します。
たとえば大雪の日に屋外で、人が長時間監視を行うのはなかなか難しいですが、防塵防水規格を備えたエッジ AIカメラ MOBOTIX 7 シリーズならば、気温が低く視界が悪い雪の日でも監視が可能です。
24 時間、昼夜問わずに監視し続け、悪天候や低照度環境下でも鮮明な映像を送出します。敷地内の侵入を検知すると同時に、車か人か動物か、バスかトラックかなどの識別も可能です。

方向検出ができるため、工場から出るトラックは検出しなくとも、入庫する一般車は検知するなどの設定も可能です。通過人数をカウントし、一目で分かるヒートマップを作成。ただカメラに映像を捕らえるだけでなく、人に知らせて次のアクションに繋げるまでのサポートをします。立ち入り禁止の場所に侵入者がいた場合、撮影するだけでなく、その場で検知して通知。指定エリアに設定した人数を上回ったらカメラが通知を行ったり、密集した場合には「間隔を空けてください」と、その場で音声にて知らせたりすることもできます。多彩な検知や通知を最小限のシステムコストにて実現し、業務の効率化や安全性を高められるのが MOBOTIX 7シリーズです。
製造業の品質管理と安全性のチェックも可能
防犯目的で導入されるケースが多い監視カメラですが、工場や倉庫内にて品質管理に使用することも可能です。「温度モニタリングアプリ」を活用すれば、温度の履歴を蓄積することで、設備機器の劣化や故障の予兆を発見します。温度履歴や分布を分析しておけば、材料や製品の品質管理にも役立つでしょう。熱を察知することから発火前の異常熱をすばやく感知し、火災を予防します。遠隔にて非接触状態で表面温度を測定するので、設備や製品に直接触れることなく、面で広範囲に測定が可能です。工場内の導線や人の動きも映像にて確認でき、より効率良く動くためにレイアウト変更をする判断も容易となり、作業効率が上がることでミスや事故を減らす効果も期待できるでしょう。労働時間が短縮され、コスト削減に繋がるケースも想定されます。

AIカメラは、ヒューマンエラーを減らすのはもちろん、異物混入などのトラブル発生時には映像を検証して原因を探ることもできるので、企業や従業員を守る確かなツールとしても活用できます。AIやディープラーニングのような最新のテクノロジーによって、細かい情報を察知し人々の安全を守るために品質と安全性を高めたい現場は人員を割かず、人の目よりも確かなAIカメラを導入することも検討してみてください。
AIカメラならではデメリットを解決する方法
多くの現場で活用できるAIカメラですが、下記の問題が生じることも確認しておきましょう。

AIカメラの撮影範囲は広く、4K 画像に対応できるほど鮮明な撮影も可能です。検知だけでなくアクションにまでつなげる MOBOTIX 7 シリーズならば、従来の監視カメラのデメリットは解消されつつあります。ですが、実際に導入する際にはどのぐらいの費用がかかるのか?プライバシーに配慮しつつ、確かなセキュリティによって安全にデータを扱えるのかなどの不安も生じて来るでしょう。
コニカミノルタジャパンでは様々な疑問についてお応えするのはもちろん、見積もり依頼や検証機レンタルなども対応しています。AIカメラについて気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
AIカメラに現場を任せるという判断
どのような現場でも人は欠かせませんが、AIを代用するという未来は予想以上に早く近づいてきています。従来では監視カメラよりも人の目の方が確かと言われることもありましたが、テクノロジーの発展により、AIやディープラーニングを上手に活用した方が、詳細な情報をキャッチしやすくなりました。
人手がどうしても確保できない現場や、人力に頼らず生産性を上げる必要がある現場では、AIカメラを導入するという判断も必要になるでしょう。業務効率化や省人化に早期に対応できるよう、人間以上の検知能力を持つ AIカメラの導入によって、業務の一部を任せてしまう方法を、この機会にぜひ検討してみてください。
最新のAIカメラの活用事例をご紹介したお役立ち資料
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