CRMって何?顧客管理がなぜ必要なのかを解説
公開:2021年5月24日(月)| CRM
顧客のニーズが多様化する中で、一人ひとりに合ったコミュニケーションを実現する考え方としてCRMというものがあります。
CRMが主に実現するのは、顧客データを活用した「既存顧客との関係維持」です。
今回のコラムではCRMとは何か、顧客管理がなぜ必要なのかについてお話しします。
目次
CRMとは?
CRMとは「Customer Relationship Management」の略であり、日本語で「顧客関係管理」や「顧客関係マネジメント」という訳になります。
顧客との関係性を管理し、良好なものにすることで長期的な関係を築くことを目的としており、最近ではCRM活動を行うにあたってCRMシステムを導入する企業も増えています。
CRM自体はあくまで「概念」や「経営手法」であり、本来はシステムを指す言葉ではありませんが、現在では「CRMシステム」を指す言葉として「CRM」という言葉がよく使われています。
CRMで期待される効果
顧客満足度の向上
顧客ごとにDMの送信内容や、表示される広告を変えることで、興味や関心を深め、顧客満足度向上に貢献します。
ロイヤルカスタマーの創出
先述した顧客満足度の向上によって、自社ブランドや商品、サービスに忠誠心があり、購買額も高い顧客(ロイヤルカスタマー)を創出できます。
ロイヤルカスタマーは心理面と実際の購買行動の双方において優良顧客であり、自社にとって重要な存在です。
何故CRMが注目されているのか?
顧客に合った長期的な関係維持を可能にするCRMですが、そのような顧客との関係維持が重要であることを示す以下の法則があります。
1:5の法則
新規顧客を獲得するには、既存のお客様を維持するより5倍のコストがかかるという法則。
1度でも商品を購入したことのある既存顧客は、商品に対しての精神的ハードルが新規顧客よりも低くなるという心理と深い関係があります。顧客獲得にかけるコストの面から考えると、既存顧客にリピーターになってもらい優良顧客化する方が、結果的にLTV向上に繋がります。
5:25の法則
顧客離れを5%改善すれば、その利益率は25%改善されるという法則。
上記の1:5の法則にも出てきたように、新規顧客を獲得するコストを考えると、既存顧客が離反する確率を下げながら売上を底上げしていく方が利益率を改善しやすくなります。
パレートの法則
顧客全体の2割である優良顧客が売上の8割を上げているという法則。
この法則が有名なのは、企業内で優秀な2割の人材が8割の人材をカバーしている(2:6:2の法則と言われる元となったもの)という社会現象においてでしたが、マーケティングにおいても同様のことが当てはまります。
CRMとSFAの共通点と違い
CRMとよく比較されるシステムに、SFAというものがあります。SFAとは「Sales Force Automation」の略で、訳すと「営業支援システム」です。
CRMとSFAはどちらも顧客情報管理を主体としたシステムという共通点があり、併用されることもあります。
これがCRMとSFAを混同する原因でもあります。
CRMとSFAの共通点
- 顧客データの管理、共有による効率化
- 蓄積したデータ分析によるマーケティング戦略
CRMとSFAの違い
- SFA:営業部隊の業務管理など業務を効率化することに特化したシステム
- CRM:マーケティングや営業、サポート部隊など幅広い範囲で顧客とのコミュニケーションに活用されるシステム
CRMシステムの主な8つの機能
(※機能はシステムによって異なります)
- 顧客管理機能
顧客に関する全般的な情報を入力管理できます。 - メール配信機能
イベントやキャンペーンに関する情報を顧客に対して自動で配信します。
またメールの文面を同一、もしくは顧客別に一斉送信することが可能です。 - 外部サービス連携機能
Gmailのようなメールアカウントや、SNSアカウントとの連携が可能です。 - 問い合わせ管理機能
メールやWebフォームからの問い合わせは、CRMシステム内で管理・分類されます。 - 営業推進管理機能
商談開始から成約までのプロセスを可視化できるので、タイミングの良い訪問や打ち合わせが可能です。 - ファイル共有機能
メールに添付された書類などを、ファイル共有機能を使って共有・閲覧ができます。 - 分析・レポート機能
顧客の購買・消費行動の分析やレポートをしてくれます。 - 検索機能
特定の人物をデータベースから入力した条件に応じて、瞬時に見つけることが可能です。
代表的なCRMシステムを3つご紹介
Salesforce Sales Cloud(世界シェア1位)
世界シェア1位のクラウドCRM/SFAサービスを提供する、Salesforce.comが提供するクラウドCRMです。Sales Cloudは、CRM機能に加えてSFAとしての機能も持っており、顧客管理から経営や営業までサポートする製品です。
大企業も採用するCRMでありながら、プランによっては比較的低コストで導入ができます。
Synergy!(国産CRMでシェア1位)
シナジーマーケティング社が提供しているクラウドベースの国産CRMです。
国産のCRMとしては市場シェア1位で、管理画面の使いやすさや、機能の充実性、サポート体制が評価されています。集客、顧客情報の統合・一元化、クロスチャネル・メッセージング、分析まで、CRMのあらゆる活動を支える製品です。
Zoho CRM(基本機能が無料)
Zoho社が提供しているクラウドベースのCRM・SFAシステムです。
Zoho CRMには、顧客情報の管理からルーティンワークの自動化、レポート作成など営業活動に置いて必要な機能が揃っています。
著名なCRMではありますが、基本的な機能は無料で使うことができます。
SFAやMAといった機能は有料ですが、「まずは使ってみたい!」という方には嬉しいのではないでしょうか。
まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回は、CRMとは何かをSFAとの違いを交えて紹介致しましたが、いかがでしたでしょうか?
CRMを行うことによって得られた顧客情報は、まさに「顧客のニーズ」であり、意思決定をする際に参考とすることができる重要な資産です。
これからCRMを始めたい方や、CRMシステムを導入したもののどのように使えばよいのか分からない方、自社には様々なデータがあるが、どのように活用すればよいのか方など、皆様のステージに合わせたサービスラインナップをコニカミノルタでは取り揃えております。
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