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データ分析のプロに聞く、
データから導き出す顧客のインサイト

~データから見えることと見えないことがあるなかでどのようにデータと向き合うか~

株式会社JX通信社 松本健太郎さまをお招きし開催しました、「データ分析のプロに聞く、データから導き出す顧客のインサイト」セミナーの内容をレポートにまとめました。
※レポートにまとめるにあたって、加筆・修正をしております。

データからインサイトを導き出す

松本:インサイトというものに関してですが、以前勤めていたデコムでは、「ひとを動かす隠れた心理」という風に表現をしていました。わたし自身は、インサイトを提示されると、「ああそうそう!」と思わず言いたくなるものかなと思っています。ビジネスの世界において、マーケティングや営業、研究開発、あるいはBtoBやBtoCでも、インサイトは大事だよね、と言われる背景には、「ニーズが枯れている」ということがあると思っています。特にBtoCが顕著だと思いますが、ニーズが枯れた時代だからこそ、消費者自身が潜在的に抱えている不満や欲求の言語化が求められるんだと思っています。自分自身に置き換えた時に、何か不満はありますかって聞かれてもパッとでないですし、逆にいうと、その時に出てきた不満は解消が難しかったりすると思います。

富家:ゆえに、明確にポンっと出てくるということですね。

松本:はい。たとえば、「コロナに感染したくない!」というのは誰もがそうそう、って言うと思いますが、感染しないための薬はなかなか生まれません。ニーズはあるけれども、それはどうしようもできないという意味では対象外なんだろうと思います。消費者自身が必要としているニーズと、それを企業が解決できますよ、という意味でのバリュープロポジションが合致する商品やサービスは、なかなか出なくなってきたと思っています。だからこそ、消費者の顕在的に抱えている不満をとらえ、それを発露させることの重要性が高まっているという意味で、「インサイト」が着目されていると考えています。

ここからお話しをするのは、今JX通信社でやっているアプローチのひとつです。データからインサイトを導き出すとなった際に、数字からインサイトを導きだすのはなかなか難しいと思っています。数字は仮説検証のためのデータであり、仮説構築には向いていないと思っているためです。
一方で、定性的な文面や文章はインサイトを導きだすのは、数字から仮説を考えるよりも簡単だと思います。ただ、誤解を生みたくないのは、数字からインサイトが生み出されないと言っているわけではないということです。生まれることも当然あると思っていますが、確率の問題ですね。定性データからインサイトを発見する。これは、確率が高くて、定量分析だと確率が低い、と思っています。

富家:具体的に、定性分析を用いたインサイトの発見方法を教えてください!

松本:わかりました。定性分析を用いたインサイトの発見をやってみましょう。人は事実を前にすると、100%と言っていいくらい感情が反応します。そして、その感情をそのまま表現できるとはかぎりません。あくまでも言語化した感情というのが確認できます。この事実と、隠れた感情が出てきます。隠れた事実は、インサイトに近しい部分ですね。事実と、隠れた事実、言語化した感情の3つの組み合わせでインサイトを理解することが良いと思っています。

松本:先ほど、「感情」という表現をしました。よく言われるのが、「ひとを動かす隠れた心理」とか、「感情を見に行く」という表現をすると「ひとの感情なんてすごくあいまいなもので、言語化はできないんじゃないですか?」と言われます。このように思われる方は、認識をアップデートしていただきたいです。

富家:僕自身がその対象でした。アップデートします。

松本:人が抱く感情に関しては、非常に研究が進んでいます。

たとえばこれは、「プルチックの感情の輪」です。人間の感情を8種類に分類したうえで、かつそれに強弱をつけて24種類の感情の種類ができています。面白いのが、この感情を掛け算すると、応用感情っていうのが生まれてくるところです。例えば、信頼と恐れの感情を組み合わせると、服従するという感情になります。実は感情に関しては、研究が進んでいるのでゼロから見つける必要は全くなくて、すでに明らかになっている感情を手元にもって、このパターンはどれが合致するかなあと考えることができるようになっています。

感情を言語化して理解する体験をしてみましょう。例えば、ソーシャルリスニングを通じてあるテキストを手に入れたとします。冷蔵庫がビール保管庫になっていて、なんか興奮すると。

富家:これは確かに興奮しますね。

松本:事実は、「冷蔵庫がビール保管庫になっている」ということです。あらわになっている感情は、興奮にあたります。興奮の感情分類は、JOYにあたりますが、言っていることは何となく分かりますが、冷静に考えるとビール保管庫になって興奮するって意味が分かりません。

富家:はい、独特な表現だと思います。

松本:ですが、「なんか興奮する」の「なんか」の部分にインサイトが隠れていると思っています。「定性的なデータからインサイトを導きだす」というのは、この「なんか」を言語化してあげる作業だと思っています。イチから空想で妄想する必要はなくて、先ほどの感情の輪をベースに考えると比較的スムーズに出せると思います。

松本:プルチックの感情の輪を用いて、JOYと組み合わせた応用感情で考えます。罪悪感というのは、JOYとFEAR(恐れ)の組み合わせにあたります。不安は、期待と恐れの組み合わせになります。何かしらに対する、「恐れと喜びと期待」が組み合わさった隠れた感情があるんだろうなと思います。そこから考えていくと、冷蔵庫がビール保管庫になっていることに対して、罪悪感を抱きつつも、そこに何かからの逸脱があるのだろう、というところに行きつきます。そして、それに対して興奮する理由を考えると、社会人らしい生活感からの逸脱に対して、この人は罪悪感とか不安とかを抱いているけど、どちらかというとJOYの感情が大きくなっているから、この人自身が言語化すると、「興奮」という単語になるんだろうな、と気づくわけですね。

富家:何か申し訳ないけど、最高!っていうような感覚ですかね。

松本:後は、社会人だから、冷蔵庫には野菜が入っているべきだ、とかいうところに対しての逸脱ですね。その、「社会人とはこうあるべき」から逸脱していることに対しての興奮だろうと考えると、アルコール飲料メーカーのインサイトにも応用ができますし、最近伸びてきているミールキット市場のプロモーションアイディアにも生かせるんだろうなという風に思っています。

富家:なるほど。

松本:もうひとつ一緒にやってみましょう。

松本:これはトヨタのランドクルーザーという車です。厳ついランクルに興奮しているというデータを、ソーシャルリスニングを通じて入手したとします。先ほどと同じ、「興奮」ではありながら、厳ついランクルがいるという事実に対して、「興奮」という少し言葉足らずな表現になっています。このひとの何かしらのインサイトが刺激されて、興奮と言っているのは間違いありません。

松本:JOYとTRUSTの組み合わせが「愛」なんですね。厳つさというのは機能価値ではなく情緒価値にあたると思いましたので、この人にとっては「厳つさ」という情緒価値が信頼(TRUST)と喜び(JOY)をもたらして愛を感じたのだろうと思いました。そして、信頼よりも喜びが上回って興奮という表現として出てきたのでしょう。

富家:なるほど。同じ「興奮」という表現だったとしても、裏側には違った感情が隠れているんですね。

松本:今やったことは、手元にあるデータをベースに、違うデータを組み合わせて新しくデータを作る、というアプローチです。ここから先は定量分析の出番です。例えば、この「厳ついランクルに対して愛を感じている」ということに対して、どれくらいの人が、共感をするのかというのは、数字でしか表現はできません。そして、その数字をもとに、「ランクルの厳つさに愛を感じている」ことって、実は7割くらいの人が共感をしていて、その7割のうちで30代男性、40代男性、50代男性の共感率は90%ですとか、高年収の人ほど、これに対する共感度が高まっていきますといったことは、定量分析でしかできないことです。これらの一連のアプローチが、まさに仮説の構築と仮説の検証を組み合わせた「データからインサイトを導きだす」というアプローチになるんだろうなあと、思います。

富家:なるほど。とてもわかりやすいお話でした。ありがとうございました。

松本:ありがとうございました。



富家:今までは、データ分析を仮説の構築と仮説の検証で使い分けるということすら、意識できていなかったので、とても勉強になりました。最後に、データ分析に従事されている皆さんに向けて、コメントをお願いします。

松本:冒頭に、データを扱う難しさ、あるいはその分析の難しさをお話しました。これはデータ分析を否定しているということではなくて、仮説の検証にデータが向いているのに、多くの人が仮説の構築にも数字を使って仮説を構築されようとしていることに対して、ちょっと違うのでは?というお話をしたつもりです。これは料理でいうと、バニラアイスを使って中華料理をしようとしている、に近いと思っています。もちろん何かが生み出されるかもしれないですが(笑)。バニラアイスじゃなくて中華スープの素を使った方がいいですよって話をしているくらいの認識なんですね。
では、データ、数字を用いた仮説の構築ってどうするんですかっていう部分については、数字以外の部分に視野や選択肢を広げてもいいんじゃないでしょうか?と思っています。ユーザーの行動観察もそうですし、様々な観点で「データを取得する範囲」を広げていった方がいいと思います。そして、そこからインサイトを見つけるアプローチを取りながら、得たデータや数字を使って検証するというプロセスをすることで、より解像度の深い意思決定につながるのではないか、というのが本日お伝えしたかったことです。

富家:松本さん、本日はありがとうございました。

松本:こちらこそ、ありがとうございました。

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