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データ分析のプロに聞く、
データから導き出す顧客のインサイト

~データから見えることと見えないことがあるなかでどのようにデータと向き合うか~

株式会社JX通信社 松本健太郎さまをお招きし開催しました、「データ分析のプロに聞く、データから導き出す顧客のインサイト」セミナーの内容をレポートにまとめました。
※レポートにまとめるにあたって、加筆・修正をしております。

なぜ、データ分析が求められるのか

松本:なぜ、データを用いて分析をしないといけないのか?については、答えを書きました。優れた意思決定を下すため、だと思っています。究極的に言ってしまうと、優れた意思決定が下せるのであれば、データ分析をしましょうとか、消費者について理解をしましょうとか、インサイトを発見しましょうなども一切不要だと思っています。

富家:なるほど、なかなかの切れ味ですね。

松本:はい。すなわち、優れた意思決定というのは、場面によっては「正解を選ぶ」、ということですし、場面によっては「不確定要素が少ない中で正解の確率がもっとも高い選択肢を選ぶ」、ということだと思っています。ビジネスにおける正解は、売上をあげるとか利益を増やすとか、状況によってはESGだとか、環境に配慮するみたいなことも正解になってきます。わたしは、データも消費者理解も、意思決定という目的のための手段であると思っています。一方で、物事の大半は、どれが正しいかすらわからない状況で、また、選択肢すら明示されない中で正解や優れた正解を見つけなさいというパターンです。だから意思決定の補助として、データ分析が求められるのであろうと思っています。

富家:なるほど、ありがとうございます。データ分析のアプローチについても、ぜひ教えてください。

松本:はい。分析のアプローチは、主に2種類だと思っていて、ざっくりと定性分析と定量分析にわかれます。定性というのは、主に言葉を用いて意図とか意味を咀嚼しながら解釈し、そうして結論に至る。定量分析は、数字を用いて統計的処理を積み重ねて結論に至るものです。どちらとも意思決定を下すための結論に至る分析のアプローチであると思っています。

松本:定性分析と定量分析それぞれに役割があると思っています。定性分析の場合は仮説構築を目的とします。向き不向きの問題かなと思いますが、なぜ、どうしてっていうのを知ることが定性分析で、逆に定量分析っていうのは何、どのようにということを知る仮説検証を目的としています。逆に、なぜとかどうしてとかを定量分析でできないことではないのですが、不向きですよっていう風には思っています。

たとえば、お歳暮のシーズンを想像してください。風の噂で、お歳暮の人気商品はメロンだと知ったとします。なぜメロン?と思うじゃないですか。その、なぜ?を知るのは、定性分析がいいと思います。アンケートやソーシャルヒアリングをして、言葉を拾い集めて読み込み、メロンがなぜ人気なのかを理解する、これは定性分析のアプローチです。
そして、メロンが人気の理由が10個くらいまでわかったとします。その中から、もっともユーザーから共感されるのはどれだろうとか、もっとも納得度が高いのはどれだろうっていう順位付けは定量分析ですね。
分析をするとひとくくりにしても、向き不向きがあるというのをご認識いただいた方がいいと思います。そして、ここからがすごく重要な話です。データ分析をする際は「仮説構築のための分析」なのか「仮説検証のための分析」なのかを明確にしてから分析を行うことです。ここで重要なのは、仮説の確からしさや筋の検証をするためにデータっていうのは必要なのですが、データから仮説が生まれるっていうのはそんなにないかなということですね。

富家:なるほど

松本:誤解がないようにお伝えをすると、データや数字から仮説が全く生まれない!ということではありません。ですが、数字だけを用いて仮説を生むことは、ものすごく大変なことだと思っています。数字だけを見るのではなく、データを集めて、見るべき範囲を広げた方がいいですよとも思っています。もちろん、仮説が先ですよというのは、データ分析を否定しているということではありません。ですが、分析に着手するときに、仮説がない状態でデータを見たとしても、探索的な分析をしただけでは、そこから意思決定を下すためのアウトプットが出てくるというのはすごく確率が低い行為だと思います。
ガリレオが言った「見えないと始まらない、見ようとしないと始まらない」というのは、データを見るだけでは、見ているとは言えない、データを見るためには、まずは仮説という眼鏡をかける必要があるということを言っていると思います。残念ながら、得てして、眼鏡というのがバイアスの役割を果たしてしまって、意思決定にゆがみが生じてしまうという別の問題が出てくるのですが。一方で、眼鏡をかけないと優れた意思決定を出すための着眼点がないという問題が発生してしまうということですね。

松本:これはどっちがいいかっていう話ではありません。データを見る時に眼鏡をかけることにはデメリットがありますし、一方で眼鏡はかけないとなると、それもデメリットがあります。これは、どっちのメリットを受け入れて、どっちのデメリットを許容するかという話です。データ分析に携わるのであれば、その眼鏡をかけることで得られる「データの見るべきポイントが分かる」というメリットを受け入れることと、眼鏡をかけることで生まれるバイアスのデメリットを理解していただく必要があると思っています。

富家:ありがとうございます。データを受け取る側としては、眼鏡をかけるメリットとデメリットを理解した上で、出てきたレポートやデータ、それらに基づく考察に対して、疑いの目も持たないといけないよってことですね。

松本:はい、おっしゃる通りです。

富家:松本さんがこれらのことを忘れないように、意識されていることはありますか?

松本:ふたつあります。ひとつが、データは基本的に嘘をつくと最初から思っているってことですね。あらゆるデータが嘘をつくと思っているので、出てきたレポートに関しても、こういうロジックで正解にたどり着いたんだな、ということを理解するのではなくて、そもそもの出発点のデータに嘘がないかというのを確認した方がいいと思っています。

富家:なるほど

松本:ふたつ目は、積み重ねですね。

富家:鍛錬ですね。

松本:はい。でも、鍛錬だ!というと、結局訓練が必要なのかという話になるのですが、そこに関しては、もうそういうものだと思っています。みなさんも、ビジネスの経験やキャリアを積んできた中で、ある種のデータをベースにした、成功体験みたいなのが積み重ねられていると思います。それらの成功体験のなかには、ウソやあるいは成功に見えて失敗が紛れ込んでいるかもしれませんよ、っていうことを話しています。これは帰納法的に考えると、数字による成功体験のなかで、数字を読む訓練をしましょうという風にお伝えしています。
みなさんのお仕事の中で、数字をベースに意思決定する機会はどれくらいありますか?おそらく、 ビジネスにおいて1日に2~3回はあるはずです。それらを、毎日毎日意識しましょう、チェックしましょう、って考えると1か月くらいやるだけでもだいぶ変わってくると思います。

富家:なるほど。今日のお話でいうと、眼鏡をかけているという事実にまず気が付きましょうというのがひとつ。そして、眼鏡をかける、かけないのメリット・デメリットを理解したうえで、自分は今こんな眼鏡をかけているんだな、というものを感じ取りながらデータと向き合いましょうというのがふたつ目。あとは、こんなデータや考察が出ました!というものに対して、疑いの気持ちを半分くらい持ちながら向き合っていきましょうというのが3つ目ですね。

松本:おっしゃる通りです。

富家:わかりました。ありがとうございます。メインテーマである、データからインサイトを導き出すについて、お話を聞かせてください。

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