インバウンドがきっかけとなって案件化した件数は、前年比1.63倍にまで伸びたが、実は成功ばかりでなく失敗もしていた。
失敗の一例として、ターゲットを絞り込んでメールを送付し、資料をダウンロードしてくれたユーザーにはステップメールを送り、ステップメールに反応してダウンロードしてくれたユーザーにはインサイドセールスでフォロー、ニーズがある場合は営業に引き渡す、というシナリオの施策だった。
同施策を実施したところ、2回のメールに反応したユーザーは少なくないのに、ニーズのある人がほとんどいなかった。アポイントにも、もちろん案件化にもつながらないという状況に陥り、「ターゲティングがずれていたのか、あるいはコンテンツのミスマッチか」と悩みながら、原因を探っていた。
その答えは、「そもそも、資料をダウンロードしたことを覚えていない人が多いんですよね」という、インサイドセールス担当者からのフィードバックであった。送付したメールを見てみると、何気なくURLをクリックしただけでダウンロードが開始され、それがニーズ有りと判断されてしまう仕組みになっていたのだ。
そこでダウンロード用のリンクであることをメール本文に明示したほか、クリック後は個人情報の入力フォームが表示されるよう、ワンステップを追加。すると、次回以降のキャンペーンではアポイント獲得率を見事改善できる結果になった。